エネルギー省監督のもと、サウジアラビア企業とシリア・エネルギー省との間でエネルギー分野における協定および6件の覚書を締結

エネルギー省の監督のもと、サウジアラビアの複数の企業とシリア・アラブ共和国エネルギー省との間で、1件の協定および6件の覚書が締結された。本件は、ダマスカス国際博覧会におけるサウジアラビア王国の参加の一環として実施されたものであり、シリアにおけるエネルギー分野の発展を支援する多岐にわたる分野を対象としている。
まず、サウジアラビアのアクワパワー社は、シリア・エネルギー省と協定を締結し、太陽光発電所および蓄電システム(総発電容量1,000メガワット)ならびに風力発電所(総発電容量1,500メガワット)の開発に向けた必要な調査を実施することとなった。さらに、シリア電力系統における既存発電所の評価を行い、その再整備や開発に関する提案、運営・保守契約の締結、電力網の安定性評価および最適な電源構成の策定に関する技術的調査を行うことが盛り込まれている。
また、サウジアラビア企業とシリア・エネルギー省の間で6件の覚書が締結された。これらの覚書は、ガス田の探査・生産・開発、坑井掘削・仕上げ、天然ガスの処理およびエネルギー転換、地球物理・地質調査、地震探査データの収集・解析、地球科学および地質学における研究開発、ならびにシリアのエネルギー分野における人材育成や技術移転を通じた能力構築、石油・ガス分野における投資機会の拡大などを対象としている。
具体的には、TAQA(ターカ)社およびアディス・ホールディングス社が石油・ガス田の総合的な開発・管理に関する覚書を締結した。さらに、アラビア掘削会社は、油田サービス、坑井掘削・保守、技術訓練および人材育成に関する覚書を締結した。加えて、アラビア地球物理・測量会社は、地球物理・地質調査の実施に関する覚書を締結した。
電力分野においては、サウジアラビア電力会社が発電・送電・配電および技術支援・コンサルティングに関する覚書を締結した。また、サウジ電力プロジェクト開発会社は、工学・コンサルティング、送電・配電所プロジェクトに関する覚書を締結した。
本件協定および覚書の締結は、両国関係が近時著しく発展していることを反映するものである。特にエネルギー分野においては、両国政府間において石油・ガス、石油化学、電力および電力連系、再生可能エネルギーなどの分野における協力を促進する覚書が近年署名されており、今回の成果もその延長線上に位置付けられるものである。